「渡る世間は鬼ばかり 2017」

TBSのドラマ「渡る世間は鬼ばかり 2017 3時間スペシャル」を見ました。

テレビ朝日の「ミュージックステーション」の10時間生放送スペシャルや、NHKの特集ドラマ「眩(くらら)~北斎の娘~」や、フジテレビの「月9」の「コード・ブルー3」の最終回とも重なっていたのですが、放送時間にはこちらのドラマを見ることにしました。

冒頭では、小島五月(泉ピン子さん)と勇(角野卓造さん)が、急逝した「おやじバンド」のメンバーの一人の川上哲也(井之上隆志さん)のお葬式へ出かけていました。

小島眞(えなりかずきさん)は、ある日、生後5か月になった息子の香を乗せたベビーカーを押して仕事先に現れ、驚く先輩の長谷部力矢(丹羽貞仁さん)に、妻の貴子(清水由紀さん)が子供を置いて家出をしてしまい、預けるところもないから連れて来たと話しました。心配した長谷部さんは、母親には言わないでほしいという眞の口止めを無視して「幸楽」へ出向き、五月さんたちに事情を伝えました。貴子さんに激怒しつつも孫を預かるつもりはないと突き放す五月さんの態度に長谷部さんが諦めて帰ろうとした時、眞の姉の愛(吉村涼さん)が、私が香ちゃんを預かると言いました。長谷部さんと一緒に眞の自宅へ急いだ愛は、疲れ切っている眞のもとから5か月の香を連れて帰りました。

一方、本間日向子(大谷玲凪さん)が青山タキ(野村昭子さん)と森山壮太(長谷川純さん)と森山まひる(西原亜希さん)と経営を頑張っている料亭「おかくら」では、利益が出たので、遺産相続の際に株主になってもらった岡倉の5人姉妹に株の配当をすることになりました。日向子ちゃんの考案したカレーが若いお客さんに人気だということでした。久しぶりに「おかくら」に集まった本間長子(藤田朋子さん)と大原葉子(野村真美さん)と高橋文子(中田喜子さん)と五月さんと野田弥生(長山藍子さん)の姉妹は、近況を報告し合いながら、日向子ちゃんから一人100万円の配当金を受け取りました。最初はみんな断っていたのですが、お祝いの気持ちも兼ねて受け取ることにしたようでした。

しかし、その数日後、長子さんが「おかくら」に家出をしてきました。在宅医療の仕事で忙しくしている夫の本間英作(植草克秀さん)の仕事場に英作さんの妹で医師の由紀(小林綾子さん)が入ることになったのが気に入らない長子さんは、英作には私は必要ないと、再び「おかくら」の調理場に入ろうとしていました。父親を手伝ってほしいと娘の日向子ちゃんが反対する中、タキさんは、ここは長子さんの実家だからと、長子さんの気の済むようにさせていました。

仕事先から戻った英作さんは、長子さんが置手紙を残して出て行ったことを知ると、困惑しつつも諦めようとしていたのですが、由紀さんは、長子さんは兄の気持ちを分かっていないと、長子さんに会いに「おかくら」へ向かい、兄が在宅医療を始めたのは母親の常子(京唄子さん)を施設に預けたまま亡くしたことへの後悔と罪滅ぼしの思いからなのだと伝え、自分も仕事が忙しくて母親の世話をすることができなかったのだから長子さんを責めるつもりはない、でも兄には長子さんの存在が癒しになっているのだから兄のところへ戻ってほしいと訴えました。

由紀さんが持ち帰ったお弁当を見た英作さんは、すぐにそれが「おかくら」のお弁当であり、娘が作ったものであることに気付いて、おいしいと感心しながら食べていました。翌日、由紀さんの話によって初めて英作さんの思いを知ったらしい長子さんは、英作さんの元へ戻り、由紀さんにお礼を言い、忙しい職員のためにおにぎりを用意したり、病院の電話番をしたりというサポートの立場にいることを前向きに捉えることができるようにもなったようでした。

勇さんの「おやじバンド」の中本源太(山本コウタローさん)と金田典介(佐藤B作さん)は、亡くなった哲也さんの妻の川上華江(天童よしみさん)が昔プロ歌手を目指していたと聞き、バンドのボーカルに迎えることにしました。勇さんは、下手だったら断り辛いと気にしていたのですが、五月さんは、歌が多少下手でも愛嬌のある人ならいいのではないかと、哲也さんの妻を気に入っていました。そして、練習場所の倉庫に来た華江さんは、まずは簡単な歌を歌いたいと「ふるさと」を歌い始め、歌の上手さに驚くメンバーたちと一緒に、オリジナル曲の「心をギュッと抱きしめて」を歌っていました。

弥生さんは、子供たちを一時的に自宅に預かるボランティアを辞めていました。高校1年生になった孫の勇気(渡邉奏人さん)と高校2年になった横川良武(吉田理恩さん)は部活も忙しく友達と外で遊ぶようにもなり、夫の野田良(前田吟さん)は若い植木職人たちの面倒を見て毎日飲み歩いていて、良武の母親の佐枝(馬渕英俚可さん)も朝からパートへ出ていて、パート先の人たちと食事をして帰って来ることもあり、家で家事をする以外にはすることがなくなった弥生さんは、寂しい日々を過ごしていました。

ある朝、公園へ散歩に出かけた弥生さんは、近くの団地でそれぞれ一人暮らしをしているという男女3人に出会いました。一人で家にいると認知症になりそうだからと、その防止のために、時々一緒に散歩をして缶コーヒーを飲みながら世間話をしているようでした。近所にコーヒー店がないとその人たちが話しているのを聞いた弥生さんは、「おかくら」の配当の100万円で自宅をコーヒー店に改装しようと思い付きました。良さんにその計画を話し、1級建築士の妹の葉子さんに相談に行きました。葉子さんは、足りない分は銀行から借りるという弥生さんに、自分の100万円も使えばいいと提案しました。

仕事が忙しいから母親を施設に預けたという、勇さんの姉の山下久子(沢田雅美さん)に、自分は義母のために何もできていないからと「おかくら」の100万円を渡した五月さんは、表向きには愛ちゃんが眞から預かった孫の香を相手にしていなかったのですが、「幸楽」の新しい配達担当者が愛ちゃんから任された香を公園へ連れて行った時には、後から一人で追いかけて孫をかわいがり、眞が貴子さんと離婚したら自分が香を育てると張り切っていました。

そのようなある日、岡倉姉妹が「幸楽」を訪ねて来ました。文子さんは、「おかくら」で受け取った自分の配当の100万円を、姉妹5人で出かける一人20万円のグアム旅行に使いたいと切り出しました。4人は賛成したのですが、五月さんは、香の世話があるからと断りました。

しかし、その頃、愛ちゃんのところへ、眞と貴子さんが息子の香を引き取りに来ていました。貴子さんは、子育ての大変さを少しでも眞さんに理解してほしくて子供を置いて出たのだと説明していました。眞は、一人きりで子供の世話をしている専業主婦の妻の貴子さんのことを、かわいい子供と一日中一緒にいられて幸せな女だと軽く考えていたことを反省していました。二人が一緒に香を自宅に連れて帰ると聞いた愛ちゃんは、香を両親に渡しました。眞と貴子さんは、五月さんには後日改めて挨拶に行くということにして帰りました。

翌朝、愛ちゃんから、眞と貴子さんが迎えに来て香は帰ったということを知らされた五月さんは、孫を育てるという計画を諦め、文子さんに電話をかけて、自分もグアム旅行へ行くと伝えました。そして、グアムへ出かける岡倉姉妹が空港に集合するというところで、今回のドラマは終わっていました。

作(脚本)は橋田壽賀子さん、演出は清弘誠さん、音楽は羽田健太郎さん、ナレーションは石坂浩二さん、プロデューサーは石井ふく子さんです。エンディングに流れていたのは、今回も天童よしみさんの歌う「渡る世間は鬼ばかり」でした。

天童よしみさんが新しくおやじバンドのメンバーになるという展開も良かったように思います。橋田壽賀子さんは92歳ということなのですが、1990年から続いているというこのホームドラマが長い間、常に“現代”の社会問題も織り交ぜて展開するというところは、さすがというか、すごいことだなと改めて思いました。

私はこのドラマの初期の頃を知らないのですが、それでも、昔に祖父母の家のテレビに点いていたこのドラマを何となく見ているうちに少しずつ面白く思えるようになっていきました。今は連続ドラマではなくスペシャルドラマとして時々放送されていますが、このほうがさっぱりとしていて見やすいように思えます。

昔からあるドラマなので、出演者が亡くなるということも度々あるのですが、登場人物の子供たちが見る度に大きくなっているというところも、何となく楽しい点であるように思います。今回では、葉子さんのところの双子や、愛ちゃんのところのさくらちゃんはしっかりした小学生になっていたのですが、高校生になったという勇気君と良武君の登場は一瞬でした。「おかくら」を継いだしっかり者の料理人の日向子ちゃんの良さは安定しています。

また、今回の中では、愛ちゃんが弟の眞君のために頑張るところも良かったですし、英作さんの妹の由紀さんが以前よりも良い人になっていて、兄のために長子さんを説得するところなども良かったです。

仕事をしながら子育てを積極的に行う父親のことを、メディアは近年「イクメン」と呼んで好意的に捉えているように思いますが、このドラマでは、「イクメン」への賛成と反対の意見の両方が取り入れられていました。現実の報道によると、最近では、「育児ノイローゼ」は、母親にだけではなく、「イクメン」の父親にも出てきているのだそうです。子育ての得意・不得意は性差にあるものでもなく、人によるということなのかもしれません。ドラマの印象では、眞君は育児ノイローゼになりそうな人でしたが、眞君の同級生でもある壮太さんは意外と大丈夫そうな人に思えます。

社会や家庭の中での「女の孤独」もテーマになっていたようです。在宅医療の話も含め、高齢の親を家族が自宅で見るべきか、老人ホームなどの介護施設へ預けるべきか、外科手術を行うべきか、自然に任せるべきか、どちらのほうが幸せなのか、幸せな死の迎え方とは何か、残り少ない人生の中で自分には何ができるのか、何をしたいのか、というような様々な問題が盛り込まれていて、自分の場合ならどうなるのかななどと考えながら見ることもできたように思います。

ともかく、テレビの画面をじっと見ていなくても、音や台詞だけでラジオドラマのように内容が分かるというところもすごいなと思いますし、今回も最後まで飽きることなく、気軽な気持ちで楽しく見ることができました。面白かったです。
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