「明日の約束」第一話

フジテレビの新ドラマ「明日の約束」の第一話を見ました。初回は15分拡大版で放送されていました。

鎌倉を舞台にしたドラマで、主人公は、生徒の心のケアに尽力するスクールカウンセラーの藍沢日向(井上真央さん)でした。

バスケット部に所属する1年B組の吉岡圭吾(遠藤健慎さん)が不登校になっていることを心配した椿が丘高校のスクールカウンセラー日向さんは、担任の霧島直樹(及川光博さん)と二人で圭吾さんの家庭訪問を行い、専業主婦の母親の真紀子(仲間由紀恵さん)の顔色を窺いながら母親の意向に従って笑顔で居続ける圭吾さんの言動に、圭吾さんが無理をしているのではないかという不自然さを感じていました。

一方、日向さんは、北見雄二郎(白洲迅さん)のクラスの生徒でバスケ部のマネージャーの増田希美香(山口まゆさん)の様子にも気を配っていたのですが、ある日、増田さんは近所のスーパーマーケットでケーキを盗んでお店を出たところを、店員の白井香澄(佐久間由衣さん)に見つかり、万引きの現行犯として補導されました。

日向さんに事情を訊かれた増田さんは、その日が娘の誕生日であることも忘れて男性と遊び歩いている母親(青山倫子さん)を困らせるために、ケーキを万引きしたということを打ち明けました。増田さんは、本当は母親と離婚をして家を出て行った父親と暮らしたかったようなのですが、出て行く父親から、もうお父さんじゃないから、と言われ、それ以来一度も会っていないということでした。話を聞いた日向さんは、増田さんに、子供のほうから母親を捨てるという選択肢もあると話しました。

日向さん自身も、同居する母親の尚子(手塚理美さん)と関係に悩みながら育ってきた人でした。日向さんは、交際相手の会社員の本庄和彦(工藤阿須加さん)に、母親に紹介してほしいという本庄さんの頼みをやんわりと断っていました。

増田さんの家庭訪問をしようと考えていた日向さんは、学校を出ようとした時、かかって来た電話に出ました。電話の向こうにいたのは増田さんで、増田さんは母親を殺してしまったと動揺していました。緊急搬送された母親は、大怪我をしてはいたのですが、命に別状はないということでした。増田さんは、男性に振られたと荒れながら帰宅した母親から、どうして私が幸せになる邪魔ばかりするのかと怒られて母親とケンカになり、父親と暮らすからどこにいるか教えてほしいと頼んだ直後、家を出て行った父親はあなたの本当の父親ではない、DNA鑑定をされた、13年間育てた娘を捨てるとは冷たい男だと言われ、パニックになって母親を食器棚に突き飛ばしてしまったのでした。

日向さんから母親と離れて暮らすことを勧められた増田さんは、親戚の夫婦と暮らすことを決めたようで、怪我をさせたことを病室の母親に謝った後、そのことを告げて別れていました。

それから学校には、圭吾さんの母親から、息子がいなくなったから探してほしいという電話がかかってきました。母親は、自分に無断で外に出かけるはずはないと慌てていました。椿が丘高校の教職員たちは、仕方がないという風に、圭吾さんの捜索を始めました。その中で、日向さんは、圭吾さんの幼馴染というスーパーマーケットの店員の香澄さんに会いに行き、圭吾さんのことを尋ねました。

2時間ほど間に圭吾が来た、通っていた幼稚園や小学校の辺りを散歩しているようだったと日向さんに教えた、圭吾さんよりも少し年上の香澄さんは、2年前に椿が丘高校を退学した人でした。日向さんがスクールカウンセラーだと知って、スクールカウンセラーが代わったのかと理解した香澄さんは、最悪の学校だと、椿が丘高校のことを吐き捨てるように日向さんに言っていました。

香澄さんと別れた日向さんが急いで向かった先は、椿が丘高校の教室でした。圭吾さんは、自分の席だった教室の窓際の一番後ろの席に座っていて、日向さんが教室の電気を点けると、少し嬉しそうにしていました。日向さんは、家庭訪問の時に見た圭吾さんの部屋が母親の好みのパステルカラーの家具で統一されていて、男子高校生の圭吾さんらしさが少しも出ていないように見えたことを気にしていました。日向さんは、黒ずくめの服を着ている圭吾さんに、好きな色は何かと訊きました。色には意味があると言われた圭吾さんが、黒は何かと訊くと、日向さんは、強さや不安や恐怖だと答えました。

圭吾さんに頼まれて、一緒に体育館へ向かった日向さんは、悩みがあるなら話してほしいと圭吾さんに頼んだのですが、バスケットのボールをゴールから外した圭吾さんは、日向さんに、先生のことが好きになったから付き合ってほしいと言い出しました。スクールカウンセラーと生徒だから無理だと日向さんがはっきりと断ると、圭吾さんはそうですよねと少し笑顔で淡々と答えたのですが、そこに連絡を受けた母親が駆け付け、二人の会話はまた中断されました。

日向さんは、お母さんもいていいからもう少し圭吾さんと話をさせてほしいと頼んだのですが、母親は日向さんから息子を引き離すように連れて行きました。体育館から出る時、圭吾さんは日向さんのほうを振り向いて、好きな色は黒です、と伝えました。

その翌朝、圭吾さんの妹の英美里(竹内愛紗さん)が、兄の部屋から異臭がしていることに気付きました。そして、母親の真紀子さんがなかなか開かないドアの隙間から見たのは、黒色に塗りつぶされた部屋と、ドアのすぐ向こうに倒れている圭吾さんの遺体でした。圭吾さんは、母親に隠れて用意していたスプレーで部屋全体を黒く染めた後、ドアノブにかけた黒い縄で首を吊って自殺したようでした。

吉岡家には救急車が向かい、日向さんが登校すると、連絡を受けた校長の轟木博雄(羽場裕一さん)が電話で話を聞いているところでした。教師たちがその様子を黙って見守っていました。

その頃、圭吾さんをいじめていた首謀者であるバスケ部の先輩は、僕は先輩のせいで死にます、という内容の圭吾さんからのメールを受け取っていました。1年B組の教室では、圭吾さんの家庭訪問が行われた直後から、いじめなどについてのアンケートを行い、「目安箱」を設置していたのですが、一人の女子生徒が、吉岡君はいじめられています、と書いた紙を箱に投じていました。

脚本は古家和尚さん、演出は土方政人さんでした。音楽は眞鍋昭大さんで、エンディングに流れていた主題歌は東方神起の「Reboot」という曲でした。

学園ドラマであり、子供を支配する母親と、母親の呪縛に悩む子供との歪んだ関係を描く物語でもあるようでした。

圭吾さんは日向さんに、明日が来るのが怖い、と話していたのですが、ドラマのタイトルになっている「明日の約束」は、8歳の日向さんが母親に渡されたキャンパスノートに書かれていた、母親との「約束」でした。今日も悪い子でしたね、明日はいい子になりましょう、と始まるノートには、「ママをイライラさせない」などの母親との3つの約束事が一方的に書かれていて、ママは日向のことが大好きです、と結ばれていました。

「約束」というよりは、「命令」のような内容のノートだったように思うのですが、ともかく8歳の日向さんは、自分の意向に沿わせようとする母親の支配を受けながら、それでも母親に表立って反発することもなく、二人で暮らしてきたようでした。

圭吾さんが日向さんと同じように心の中で母親を嫌っていたかどうかは分からないのですが、好きな色は黒ですと言い残していた圭吾さんが黒く染めた部屋の中で首を吊っていた場面を見て、少し泣きそうな気持になりました。上手く伝えることができないのですが、(親との関係性などはともかくとしても)何となく、圭吾さんは私だったかもしれないなと思いました。あるいは、遠藤健慎さんの演じる健吾さんのどこか寂しそうな感じが、良かったのだと思います。

高校を中退した香澄さんは通っていた高校のことを最悪だと言っていましたが、「最悪」な学校は実際にもたくさんあるのかもしれません。一昨日に報道されていた、福井県の池田市の中学2年生の男子生徒が自殺をした事件では、その中学校の担任の男性教師と副担任の女性教師が、自殺をした男子生徒を恫喝するなどしていじめていたそうです。

どうして恫喝をする教師は問題にされないのでしょうか。強要罪や脅迫罪で逮捕されたりしないのでしょうか。先日には福岡県の教師が暴力生徒を私人逮捕(常人逮捕)したというニュースがありましたが、校長先生や教育委員会の人たちが暴力教師をすぐに注意しない場合、例えば、その福岡の事件とは反対に、生徒が教師を私人逮捕するというようなことはできるのでしょうか。

生徒間のいじめも当然悪いことですが、治外法権のような学校内で権力を持つ教師が生徒をいじめるなど、本当に酷いことだと思います。先日に動画が報道されていた、教師に暴力を振るう生徒も悪いですが、生徒に暴力を振るったり暴言を吐いたりする教師は、もっと悪いと思います。教師失格、というか、学校の先生になるには相応しくない人格の人が大学で教員免許を取ってその学校の採用試験に合格しただけ、という先生でも、生徒にとっては先生なのですし、そのような先生には本当に辞めてほしいと思います。

中野区の中学校の葬式ごっこ事件や神戸市の高校の校門圧死事件のことを思い出すのですが、そのような事件はこれからも時々メディアで報道されたほうがいいくらいの、忘れてはいけない怖い事件だと思います。

昨夜のドラマでは、生徒の問題行動や自殺の背景には学校でのいじめの他に家庭環境や親との関係性に問題があったということが描かれていたように思いますが、それでもとにかく、自ら死ぬことを選んで亡くなった生徒は、家にも学校にも安心できる居場所がなくて、苦しかったのではないかと思います。世界中のどこにも自分の居場所がないように思えていたのではないかと思います。

高校生の圭吾さんの謎の死の真相はまだ不明なので、他に理由があるのかもしれませんし、分からないのですが、何となく、そのように思いました。

日本テレビのドラマ「先に生まれただけの僕」は学校経営と「人づくり」教育のビジネスドラマのようでしたが(第1話を見た印象です)、このフジテレビのドラマ「明日の約束」は、母と子の歪んだ関係を描くドラマとしてはあまり新鮮さはないかもしれませんが、学校や職場でのいじめやパワハラ(パワーハラスメント、権力を持つ者によるその優位性を利用した嫌がらせ)の被害者の自殺事件が度々報道されている今、そのような問題を正面から描いているという点でも、良いように思いました。

学園ものなので、登場人物はまた多いのかもしれません。「ヒューマンミステリー」のオリジナル作品ということで、どのようなドラマになるのかはまだ分かりませんが、静かな雰囲気も良かったように思いますし、次回の物語も見てみようと思います。
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