「相棒season16」第1話

テレビ朝日の新ドラマ「相棒season16」の第1話「検察捜査」を見ました。

初回はいつものように拡大スペシャルだったですが、夜8時から「報道ステーション」までの2時間スペシャルではなく、夜9時からの1時間半スペシャルというか、30分拡大版で放送されていました。

3人の妻を相次いで事故で亡くした大富豪の平井陽(中村俊介さん)に会いに行った特命係の杉下右京(水谷豊さん)と冠城亘(反町隆史さん)は、不要になったものは何でも自宅の庭の一角に設置した焼却炉で燃やす趣味のある平井さんが、3人の妻を事故に見せかけて殺したという疑念を強めていきました。

右京さんと冠城さんと捜査一課の伊丹憲一(川原和久さん)と芹沢慶二(山中崇史さん)に、焼却炉の前で事情を訊かれた平井さんは、そこで罪を自供したらしく、逮捕・送検されました。

ところが、平井さんは、担当検察官に自白は警察に強要されたものだと無実を主張し、顧問弁護士の慶子(中村ゆりさん)を通じて、警視庁の警察官である右京さんたち4人を告訴しました。

特命係を敵視している法務省事務次官で冠城さんの元上司の日下部彌彦(榎木孝明さん)は、知り合いの検察官の田臥(田辺誠一さん)を呼び出し、東京地検で平井の告訴状を受理するよう指示したのですが、日下部さんの目的は、4人を脅迫罪として立件するというものではなく、コントロール不能状態の「特命係」を違法捜査で立件するというものでした。

平井さんの焼却癖について、平井家の古いお手伝いさんのきよさんは、母親が庭で焼却するのを見ていたからではないかと考えていました。平井さんの母親は、庭で数体の人形(リカちゃんやバービーちゃんのような人形)を、汚らわしいものを捨てるかのように燃やしていました。

拘置所の平井さんに会いに行った右京さんと冠城さんは、自分のことをきよさんが心配しているのではないかと思い込んでいる平井さんに、きよさんは特に何も言っていなかったと、本当のことを黙っていたのですが、本当はきよさんは、平井家の坊ちゃんの陽さんのことを心配していないどころか、坊ちゃんはろくでもない奴だった、仮に坊ちゃんが人を殺したと聞いても驚かないだろうと、右京さんたちに話していたのでした。

一方、警視庁副総監で警視監の衣笠藤治(大杉漣さん)も、特命係を潰そうと画策していました。衣笠さんは、特命係の右京さんの元相棒だった頃に傷害事件を起こして逮捕された享(成宮寛貴さん)の父親であり、右京さんの能力を高く評価している、今は警察庁長官官房付の甲斐峯秋(石坂浩二さん)に、特命係を監視する「上司」になることを提案していました。

脚本は輿水泰弘さん、監督は橋本一さんでした。

今回は、前後編の前編だったようでした。平井さんの妻殺しを立証するための証拠を探ろうとしている特命係が法務省や警察庁に追い詰められていく物語は、次回へ続きます。

それにしても、「相棒」の杉下右京さんは、有能で正義感が強く、組織の枠からはみ出してしまう人物で、「人材の墓場」と呼ばれている「特命係」は、いわゆる「窓際部署」でした。それが、シーズンを重ねてこの「相棒」の人気が上がるにつれて、ドラマの制作者の方々が、「特命係」と右京さんの扱い(存在)を大きなものにし過ぎたのではないかなと思います。

特命係の右京さんに上司がいない、ということを、右京さんに対するコントロールが効かない状態とするのなら、その原因は、「劇場版2」で小野田公顕(岸部一徳さん)を殺してしまったことにあるのではないかと思います。以前には右京さんと対等な立場になることのできる登場人物がいましたが、今はいなくなってしまいました。それはやはり「相棒」にとって良いことではないと思います。 

刑事ドラマとしても、特命係の右京さんたちをどうするか、という話に終始してしまう(物語の大半が使われる)というのは、少し奇妙な感じがします。

小野田官房長がいなくなってしまったことで、右京さんの「正義の暴走」を描くことはもうできなくなってしまったのではないかと、「相棒」を好きで見ている私には何となく思えてしまうのですが、そのように思えるのはまた、神戸尊(及川光博さん)が右京さんの相棒だった「season10」までと、右京さんが甲斐享を自身の相棒として“スカウト”した「season11」以降では、右京さんの性格が変化してしまっているように思えるからでもあります。

右京さんの紅茶の入れ方も、今ではまるで一つの芸のようです。過去にはそこはかとなく表出されていた、右京さんの卓越した推理力だけではなく、教養の深さから来る知性的な上品さや、浮世離れした優雅さも、どこかへ行ってしまったように思えます。

一視聴者の私が言っても仕方のないことかもしれませんが、「相棒」は、いわゆる「内輪受け」になってはいけないと思います。右京さんや特命係を、(敵視する者が増えることも含め)ドラマの中で登場人物たちが持ち上げ過ぎてはいけないと思います。ドラマを何気なく見ている視聴者が(以前の私もそうでしたが)、ごく単純に、右京さんは頭が良いな、特命係はすごいな、と思えることが大事なのではないかなと思います。

オープニングの映像では、右京さんと冠城さんが「ビーチフラッグ」をしているようにも見えたのですが、今作もまた、特命係の二人のみのオープニングの映像に、「東京の街」の風景はありませんでした。右京さんを含め、警視庁の警察官たちが守っているはずの街の風景がオープニングの映像からなくなったのも、特に「season11」以降のように思うのですが、そのようなところも、私には少し残念に思えます。

今回の第1話(来週の第2話でもそうでしょうか)では、厚生労働省の元局長で前事務次官の村木厚子さんの冤罪事件の頃に話題になり、昨年の改正刑事訴訟法にも盛り込まれていた、警察や検察の取り調べの可視化(被疑者を取り調べる全過程の録音・録画を義務付けること)の問題が扱われていました。映像や音声の編集がなされることや、被疑者が警察に説得されて(脅かされて?)可視化を拒否することなども言われていました。現代を見せる社会派の要素は、「相棒」らしくて良いと思います。

後編の第2話も、15分拡大版で放送されるそうです。私が勝手に「相棒」を理想化して、以前の「相棒」のような「相棒」が見たいという風に期待し過ぎてしまっているのかもしれませんし、ともかく、新しい「相棒season16」の次回の物語も見てみようと思います。


ところで、これは「相棒season16」の初回とは全く関係のないことなのですが、昨日の夕方の4時前頃、何気なくラジオを点けると、聞いたことのある女性の声が聴こえてきて、もしかしたら田中眞紀子さんかなと思いながらそのまま聴いていたら、本当に田中眞紀子さんでした。文化放送の「斉藤一美 ニュースワイド SAKIDORI!」という番組でした。私は、自民党の田中角栄元総理大臣の娘で、小泉純一郎内閣の頃の外務大臣だった田中眞紀子さんの声を久しぶりに聴いたので、それだけでも少し面白く思えたのですが、“安倍一強”に甘んじている今の自民党は昔の自民党とは質が全く違うと、法や国会を無視して自分たちの思い通りの法案を通していく安倍首相やその周辺の議員たちを元自民党議員として批判したり、拉致被害者を日本に帰すと言いながら15年間訪朝さえしていない安倍首相が拉致被害者をトランプ大統領に会わせると発表したことについて被害者家族や国民感情の自分の政治に利用していると批判したり、小池百合子都知事や稲田朋美前防衛大臣を批判したり、中選挙区制に戻したほうがいいと今の小選挙区制の選挙制度を批判したりするなどの話の内容も、話し方が相変わらずさっぱりとしているというところもあると思うのですが、とても面白かったです。

安倍首相に「苦言を呈する」石破茂さんも小泉進次郎さんも何もしていない、安倍内閣が出した法案に反対した自民党議員は一人もいなかった、黙殺していた、自民党から立候補している議員の仮面を剥がしたらみんな安倍さんなのだということに気付かなければいけないと、ラジオの中で田中眞紀子さんが言うのを聴いて、本当にそうだなと思いました。

TBSラジオの「荻上チキ・Session-22」では(後半を聴くことができました)、各政党のマニフェストの「教育無償化」についての話もなされていて、財源をどうするかがまだ分からないとしても、仮に「教育無償化」が実現すれば国が今以上に教育現場に介入してくることにもなるので、「教育無償化」の先に何が待っているのかということを、各政党のイデオロギー(思想や信条)からも考えなくてはいけないということを、専門家の方も話していました。待機児童の問題を解消するためには「無償化」よりも保育園や幼稚園を各地に普通に建てる方が早いのではないかというような気もしますし、「無償化」によって教育内容の質が低下したり、財源の集め方によっては経済的な格差が今よりもさらに拡大してしまうかもしれません。「只より高い物はない」という諺もあるので、気を付けなければいけないのだろうと思います。
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