米軍機燃料タンク投棄事故、「森羅万象」や「概ね妥当」、旧優生保護法のことなど

昨日の朝の報道で、青森県三沢市のアメリカ軍三沢基地に所属するF16戦闘機が、離陸してまもなくエンジン火災のトラブルが発生したことから、燃料タンクを切り離して基地に近い小川原湖に投棄したという事故のことを知った時、私は、しじみ漁をしている漁師さんたちが近くにいたということでもあったので、怖いことだなと思ったのですが、その落ちた燃料タンクに燃料が入っているということを、なぜかほとんど考えていなかったため、その後の報道で、落ちた燃料タンクが湖の氷を割って高い水しぶきを上げた時、壊れた燃料タンクから大量の燃料の油が湖に流出したと聞いて、今鹿児島県の奄美大島や沖縄の海岸を中国の上海沖で事故を起こしたパナマ船籍の石油タンカーから流出した原油の黒い塊が汚しているように、飛行機から燃料タンクが落ちるということは、その大きさや重さが地上にいる人や他の生き物たちにとって危険というだけではなく、その場所の環境が汚染されるということでもあるのだと、はっとしました。

その湖の事故後の映像では、割れた氷の欠片と共に水上に油が浮いているのが見えました。米軍の司令官の方は、事前の整備には問題がなかったとした上で、「離陸後にエンジンから出火したのでマニュアルに沿って重量物を切り離した」、「被害がないと思われる場所にコントロールして落とした」と会見で話していたそうなのですが、「被害がないと思われる場所」というような場所は、無いのだろうと思います。報道の解説によると、青森の小川原湖は、東北では2番目に大きな、海水と淡水が交ざっている湖だそうです。しじみ漁以外には、ワカサギ漁やシラウオ漁も盛んに行われているそうです。三沢基地の米軍の飛行機が漁が行われているという小川原湖の上を飛ぶことは、よくあることなのでしょうか。それとも、珍しいことなのでしょうか。

米軍機の事故が続いています。事故当日のしじみも廃棄されることになり、小川原湖ではしばらく禁漁になるそうです。漁業関係者への補償は日米地位協定に基づいて行われると、報道では言われていたのですが、どうなるということなのでしょうか。日本政府の首相を含む大臣や官房長官たちは記者会見では「遺憾」とは言っても、日本の国民の代表として在日アメリカ軍に直接はっきりと苦情を言うことはしていないのではないかと思います。沖縄県の普天間基地のオスプレイから伊計島に部品が落下した件などについて、在日米軍が沖縄県議会米軍基地関係特別委員会の抗議や要請を受け付けない意向を示しているという報道にも驚いたのですが、日本はやはり、これからさらにアメリカの植民地のようになっていくということなのかなと不気味に思いました。

それから、昨日にはNHKで国会の衆議院予算委員会の様子が中継されていましたが、人の命に関わる問題だから「裁量労働制」を考え直すべきと主張する野党議員の意見を否定していた安倍晋三首相の、私は予算案について森羅万象を答える立場だが政府の全てを私が詳細に把握しているわけではないから答えることはできないという趣旨の発言の、「森羅万象」の使い方に違和感がありました。野党議員たちからの様々な不正追及の質問をその場のごまかしの答弁で逃げ続けている安倍首相の発言内容には、違和感を持つことのほうが多いかもしれないのですが、「森羅万象」は、宇宙に存在する全てのもの、あらゆる一切の現象を表す言葉なので、昨日の安倍首相のその発言を聞いて、言葉の使い方が少しおかしいというか、「政府内の全て」を表す意味の言葉として使うのには合わない、相応しくない言葉のように思いました。

厚生労働省の労働政策審議会が、「裁量労働制」を盛り込んだ、8本の法案を一括した「働き方改革関連法案」の要綱に関して、「概ね(おおむね)妥当」と結論付けて加藤勝信厚生労働大臣に答申したということを報道で聞いた時、私は、「概ね妥当」は「まあまあ良い」という意味なのかなと今まであまり深く考えずに思っていたのですが、昨夜のTBSラジオの「荻上チキ・Session-22(セッション22)」の中での、法政大学のキャリアデザイン学部教授の上西充子さんの、労働政策審議会には「妥当」と「概ね妥当」の2択しかない、「概ね妥当」は専門家の間で賛成・反対の意見が分かれたという意味だとの説明を聞いて、そうだったのかと驚きました。つまり、労働政策審議会の「概ね妥当」は、「まあまあ良い」ではなく、「あまり良くない」、「妥当ではない」という意味だということでした。「妥当」と「概ね妥当」の2種類でしか答えようがないとは、小学校の通信簿でもあり得ないというか、奇妙なことだなと思います。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査によると、(人権を軽んじているようにも思える)安倍自民党内閣が重視していた厚生労働省の不正なデータとは異なり、1か月あたりの平均実労働時間は一般よりも「裁量労働制」のほうが長時間労働になるという結果が出ているそうです。

1月には、旧優生保護法(1948年から1996年まであったそうです)の下で、本人の同意がないまま、不妊手術(「優生手術」と呼ばれていたそうです)を強制された宮城県の60代の女性が仙台地裁に、子どもを産み育てるという憲法13条で保障された自己決定権や幸福追求権を侵害されたとして全国初の国家賠償請求訴訟を起こしたということが報道されていましたが、今日には、宮城県の70代の女性が2例目の訴えを起こすことが分かったと報道されていました。

ナチス・ドイツでも使われていた「優生学」に基づき、遺伝性疾患やそうではないハンセン病、知的障害や精神障害などのある男女に本人の同意なく強制的に、「断種」のための不妊手術や中絶手術を行ったという旧優生保護法は、戦前の1940年には国民優生法という名前で、1996年に現行の母体保護法に変わったそうです。

優生保護法はなくなったものの、優生保護法的なものは今でも残っているそうで、私は知らなかったのですが、トランスジェンダーや性同一性障害の方が戸籍上の性別を変更する際には、不妊手術を受けなければならないのだそうです。2004年に施行された「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(性同一性障害特例法)」でそのように定められているのだそうです。その法律は「違憲」だと訴えた裁判の判決が先日に出たそうなのですが、広島高等裁判所は「身分法(家族法)の秩序に混乱を起こしかねない」として「合憲」と結論付けたそうです。

性同一性障害の方が戸籍の性別を変更するためには「性別適合手術」や「性転換手術」が必要だということは私も聞いたことがあったのですが、私はそれが「不妊手術」のことだとは知りませんでした。戸籍の性別を変えるためには不妊手術が必要、というのは、本当に正しいことなのでしょうか。日本国憲法が守っている人権を尊重していることになるのでしょうか。よく分からないのですが、「性同一性障害特例法」には性同一性障害は「疾患」とあるのですが、同性愛や両性愛が今は病気ではないと分かっているように、心と体の性の不一致も、病気ではないという風に認知されていくようになるといいのかなと思いました。

あと、報道によると、2011年の東京電力福島第一原子力発所の事故の後、福島県飯舘村で農業をしていた当時102歳の大久保文雄さんが事故の自殺をしたのは事故によって村からの避難を強いられたためだと大久保さんの遺族が訴えていた裁判で、福島地方裁判所は、100年余りにわたって築いた村での生活の根幹を失い大きな喪失感を抱いていたと、原発事故が大久保文雄さんの自殺の一因となったことを認め、東京電力に1520万円の賠償を命じたそうです。大久保さんは、飯舘村でも高い放射線量が計測されたとして国が計画的避難区域に指定したというニュースをテレビで見た翌日に、自室で亡くなったそうです。東京電力が控訴したとは昨日の報道では言われていなかったので、もうすぐ東日本大震災から7年になりますが、102歳の方が被災して追い込まれたということに、辛い気持ちになりました。昨年までの震災関連の自死した方の人数は、福島県が99人と、岩手県や宮城県よりも多いそうです。被災地の復興にも、地域によって差があるそうですし、その判決の結果を受けて、真摯な対応がなされるといいなと思います。
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