FC2ブログ

「この世界の片隅に」第1話

TBSの「日曜劇場」の新ドラマ「この世界の片隅に」の第1話を見ました。初回は25分拡大版で放送されていました。

ドラマの原作は、こうの史代さんの漫画『この世界の片隅に』です。私はその漫画作品を未読なのですが、2016年の11月に見た片渕須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」がとてもすばらしかったので、今回「日曜劇場」で連続ドラマになると聞いて、どのように実写化されるのだろうと、少し楽しみにして見始めました。

ドラマ化の話を最初に聞いた時、主人公のすずさんを演じるのは、もしかしたらアニメ映画の時と同じのんさん(能年玲奈さん)なのかなと思っていたのですが、そうではなく、松本穂香さんという新人の?女優さんでした。auのCMで神木隆之介さんと共演している方です(auのCMというより松本穂香さんのCMという印象でもあります)。

冒頭は、2018年の現代の広島でした。すずさんの櫛を持った近江佳代(榮倉奈々さん)が友人の江口浩輔(古舘佑太郎さん)の運転する車で呉市の坂の上の、かつてすずさんが暮らしていたという、北條家の埃まみれの空き家を訪ねるという場面から始まっていました。そして、昭和9年の広島に遡り、9歳の浦野すず(新井美羽さん)が両親と兄と妹の家族5人で海苔を作って暮らしていた江波という海の町での日々が描かれていきました。

第1話の、絵を描くのが好きなすずさん以外の昭和時代の主な登場人物は、すずさんの父親の浦野十郎(ドロンズ石本さん)、母親の浦野キセノ(仙道敦子さん)、兄の浦野要一(大内田悠平さん)、妹の浦野すみ(久保田紗友さん)、すずさんの同級生の水原哲(村上虹郎さん)、草津に住むすずさんの祖母の森田イト(宮本信子さん)、すずさんの結婚相手の北條周作(松坂桃李さん)、周作さんの父親の北條円太郎(田口トモロヲさん)、足の病気を患っていた母親の北條サン(伊藤蘭さん)、周作さんの姉で時計店を経営していた夫を病気で亡くした黒村径子(尾野真千子さん)、周作さんの家の近所に住む友人の刈谷幸子(伊藤沙莉さん)、遊女の白木リン(二階堂ふみさん)でした。予告によると、次回に径子さんの一人娘の晴美(稲垣来泉さん)も登場するようでした。

兄の要一の代わりに広島市の中島本町に海苔を届けに行った帰りに“ばけもん”のような人さらいにさらわれたすずさんが、その籠の中から妹のすみちゃんと食べるために買ったお土産のキャラメルを分け合った少年と二人で逃げた記憶、海軍へ行った兄が訓練中の事故で突然亡くなった水原さんが見ていた白兎が飛び跳ねているような海の絵を描いた思い出、草津の祖母の家での“座敷童”のようなリンさんとの出会い、陸軍に入って東北へ行くことになった兄との別れ、そして、昭和18年の冬に祖母の家に来ていたすずさん(松本穂香さん)の元に飛び込んできた見知らぬ男性との突然の結婚話から、昭和19年3月の北條家での両家の顔合わせと、北條家の嫁として江波の両親と妹と離れて暮らすことになったすずさんの、呉の海軍施設に勤める周作さんとの祝言の日の夜の傘と干し柿の話までが描かれていました。

脚本は岡田惠和さん、演出は土井裕泰さんでした。音楽は久石譲さんでした。

少なくとも第1話は、良かったと思います。面白かったです。

私はアニメ映画「この世界の片隅に」で見た場面を思い出しながらこのドラマを見ていた部分もあるのですが、宮本信子さんの演じるすずさんの祖母も良かったですし、ぼんやりしているすずさんに呆れる周作さんの姉の径子さんを演じる方が尾野真千子さんというのも、よく合っているように思えました。

映画のすずさんの声を演じていたのんさんもとても良かったのですが、ドラマの松本穂香さんのすずさんも、ドラマを見る前に思っていたよりもずっと、良かったです。

アニメ映画の「この世界の片隅に」は見ている私は、この先の展開を何となく知っていますし、約73年前の太平洋戦争の8月6日の広島に何が起きたかという歴史上の事実も知っているので、まだ米軍機の落す原子爆弾に破壊されていない旧産業奨励館(原爆ドーム)の姿が物語の中の町の風景に描かれているのを見るだけでも、何か、悲しいというか、少し泣きそうな気持になります。

久石譲さんの音楽も、良かったです。

漫画『この世界の片隅に』は、日本テレビの「終戦記念ドラマスペシャル」として2011年に放送されていた「この世界の片隅に」(主演は北川景子さん)の原作でもあったのですが、私はそのドラマも見ていたはずなのに、2016年の片渕須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」を見るまで、そのことをすっかり忘れていました。後でこのアニメ映画の原作が数年前にドラマ化されていたと知って、そのドラマを見ていたことを思い出したくらいでした。私はその7年前のドラマをあまり良く思うことができなかったのだろうと思います。

今回の連続ドラマは、昨夜の第1話を見た限りでは、楽しみにして見ることができそうに思えました。恐ろしい戦争の惨禍は後にすずさんたちの上にも降りかかってきてしまうのですが、絵を描くのが好きなのんびりとした性格のすずさんと家族や周囲の人々との穏やかな日常が、丁寧に描かれていくといいなと思います。

第1話の冒頭と最後にあった「現代編」の必要性というか、それがあったほうが良いのかどうかが私にはよく分からなかったのですが、見ていくうちには慣れていくのかもしれません。現代人が戦争時代を振り返る物語である場合、このような作品によくあるのはその現代人が主な登場人物の誰かの「孫」というパターンですが、今のところ、すずさんの暮らしていた家に引っ越すことを決めていた榮倉奈々さんの演じる近江佳代さんという人がどのような人なのかはまだ描かれていないので不明です。

最近(特にこの5年ほどは)戦争時代を描くドラマが減っているのように思うのですが、約73年前の日本の戦争時代を知らない私のような人が少しでも戦争時代の出来事を自分の身に引き寄せて考えることができるようにするためにも、戦争のない平和な世の中を希求し続けることができるようにするためにも、戦争の悲惨さを後世に伝えるドラマは毎年何作か、NHKや民放各局でこれからもちゃんと制作して放送するようにしたほうが良いと思います。

この「この世界の片隅に」のドラマの撮影は、東京都のスタジオと広島県と岡山県で行われているということなのですが、今は広島も岡山も、西日本広域多発豪雨による水害の被災地となっています。日本は自然災害大国と言われているのに、国や行政の災害支援対策や避難所の改善策はいつも後手に回っているというような印象があります。被災した方々だけではなく、ボランティアの方々も熱中症で倒れて搬送されているそうです。もしもできることなら、例えばもう少し気温の下がる秋近くになってから片付けるとかはどうだろうとも思うのですが、そのような悠長なことは言っていられないでしょうか。今すぐに片付けを始めるしかないのでしょうか。でも、泥の埃と異常な暑さのために気持ち悪くなる中で動くというのは、危険なことに思えます。動かないわけにもいかないのかもしれませんし、一体どうすればいいのだろうと思います。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム