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「dele(ディーリー)」最終回

テレビ朝日の「金曜ナイトドラマ」の「dele(ディーリー)」の第8話(最終話)を見ました。

真柴祐太郎(菅田将暉さん)が別々の場所で暮らす両親と妹の鈴(田畑志真さん)の命日に3人で集まってお墓参りをしていた頃、「dele. LIFE」にデータの削除を依頼していた辰巳仁志(大塚明夫さん)が病室で亡くなりました。パソコンが動かないことを知らせる信号が社長・坂上圭司(山田孝之さん)の端末に送られてきて、その報告を受けた相棒の祐太郎さんは、辰巳仁志とは弁護士の辰巳仁志かと明らかに怒っているような表情を見せ、死んでいても消さないでとだけ言って、急いで死亡確認に向かいました。辰巳仁志の家には葬儀会社が来ていて、確かに辰巳仁志は死亡していました。

それから少しして、圭司さんのパソコンシステムに何者かがクラッキングを仕掛けてきました。圭司さんは、それが三波データサービスというITベンチャー企業の犯行だと突き止めたのですが、裏では振り込め詐欺を行っていた三波データサービスの背後には暴力団の影もありました。

病気だった鈴さんは、厚生労働省と製薬会社が治験データの改竄をしていた開発中の薬で亡くなっていたようでした。祐太郎さんの両親は、国を相手に訴訟を起こしたのですが、弁護士たちに勝ち目がないと次々と断られ、お金目当てだろうとメディアやインターネット上で酷い悪口を言われ、疲弊していきました。家族がバラバラになる原因となった妹の死を、祐太郎さんは複雑な思いで受け止めていたようだったのですが、祐太郎さんは、圭司さんに頼んで開示してもらった辰巳弁護士のファイルの音声データに記録されていた、元厚生労働省の官僚で大臣を務めていたこともあるという大物政治家の仲村毅(麿赤兒さん)との会話を聴き、治験データの改竄に仲村が関与していることを知りました。

三波データサービスに押し入り、パソコンを奪おうとして誰かが呼んだ警察に取り押さえられた祐太郎さんは、逮捕されることはありませんでした。祐太郎さんを逮捕することで都合が悪くなる警察幹部がいるようでした。

一方、圭司さんは、姉で弁護士の坂上舞(麻生久美子さん)と、「有能な弁護士」だった亡き父親について話していました。舞さんよりも圭司さんのほうが、弁護士としての父親を尊敬していたようでした。しかし、父親の死後、父親のパソコンのデータを整理していた圭司さんは、父親が仲村の不正に加担していたことを知り、それを消去することにしたようでした。それでも、その一部をコピーして保管していました。

暴力団とつながっていた仲村の手先に襲撃された圭司さんは、荒らされている事務所に戻って来た祐太郎さんに介抱されて意識を取り戻すと、これをネット上に流せばいい、このデータを使う権利があると、祐太郎さんに仲村の不正の証拠が入っている記録媒体を手渡そうとしたのですが、祐太郎さんは、俺の家族のようになってしまうと断り、俺がここへ来たのは偶然じゃないと言って出て行きました。

圭司さんが、迷惑をかけることになると姉の舞さんに言いに行くと、舞さんは、分かったと答え、嬉しいと少し笑顔を見せました。

辰巳さんの葬儀会場に、仲村が現れました。参列者の中には祐太郎さんが混ざっていて、後から車椅子の圭司さんも到着しました。祐太郎さんが行く場所を推理して葬儀会場へ来た圭司さんは、祐太郎さんにスマートフォンを渡し、お焼香を終えた仲村に声をかけて坂上の息子だと挨拶すると、秘書の男に記録媒体を見せ、取り引きを持ち掛けました。

その間、祐太郎さんは、一人になった仲村の待合室に入り、仲村にデータ改竄について尋ねました。二人の会話は、葬儀会場中に流れていました。仲村は、不正の全てを辰巳弁護士のせいにしようとしていました。なかったことをあったことに、あったことをなかったことにできるのが権力だと仲村が言ったことを、多くの人が聴いていました。祐太郎さんは、記録は消せても記憶は消せないと、真柴家の4人の家族の写真を見せ、死ぬまで憶えておけと念を押しました。仲村は、激怒した辰巳弁護士の息子にも詰め寄られていました。辰巳弁護士の息子は、帰ろうとする祐太郎さんに頭を下げ、父は卑怯だったかもしれない、でも僕にとって父は、と寂しそうにうな垂れていました。

少しはすっきりしたという風に、車椅子の圭司さんの前を立ち去った祐太郎さんは、お墓の妹に、今度はもっと純粋に思い出すよと話しかけていました。

「dele. LIFE」では、依頼人が減ったという舞さんが、退職願を置いて出て行った祐太郎さんのことを、これからどうするのだろうかと心配していました。圭司さんは、新しいアプリを開発すると言い、死後にデータを届けることができるアプリだと知った舞さんは、少し優しいと笑っていました。

圭司さんは、敵に協力していた男の息子の顔など見たくないのだろうと、祐太郎さんがもう戻って来ないことを考えていたのですが、それからすぐに、祐太郎さんが何かを食べながら普段通りに戻って来ました。辞めたからしばらくお給料はいらない、それよりも会社を立て直そうと話していました。そこへ、依頼人の死亡を知らせる信号が圭司さんの端末に送られてきました。相棒の祐太郎さんは、圭司さんの指示を受けて、依頼人の死亡確認へ向いました。

原案と脚本は本多孝好さん、監督は常廣丈太さんでした。音楽は岩崎太整さん、DJ MITSU THE BEATSさんです。

「"dele"end」のない最終回でした。祐太郎さんと圭司さん、姉の舞さんの「dele. LIFE」での活躍は、これからも続いていくという雰囲気の終わり方で、良かったです。

「dele」は、「記憶」と「記録」のドラマでした。一度ネット上に流されたデジタルデータを全て削除することは難しく、人の記憶から一度忘れ去られたものもいつか再び思い出されるということが、静かに描かれていました。ネット上での匿名の人々による発言に、被害者や加害者の家族が傷つけられるということも、最終回では特に描かれていたように思います。

人間の善と悪が描かれているドラマという印象でもあったのですが、舞さんの言う「少し優しい」の積み重ねが今の世の中には必要なのかもしれないなと思いました。

一話完結の人間ドラマとして、祐太郎さんや圭司さんや舞さんの性格の一貫性も保ちつつ、毎回異なる作風になっていたところも、良かったのだと思います。

音楽も良かったですし、落ち着いた映像もきれいな、おしゃれな雰囲気のドラマでした。私としては、特に第3話が好きでしたが、第7話も良かったです。

最終回の第8話は、映像が突然切り替わったように見えるところもあり、約1時間の中に収めるために物語の内容を詰め込み過ぎているという印象でもあったのですが、会話内での説明が多くても、物語が途中で分からなくなるというようなことはありませんでした。第8話は、兄と妹、姉と弟、父親と息子の絆の物語でもあったのかもしれません。

祐太郎さんと圭司さんは、権力を駆使して「あったことをなかったことに」する、「黒をグレーに」する、暴力団とつながりのある大物政治家と戦い、その政治家の悪事の一部を公にして一応退治することができたのですが、そのような、正義のハッカーのような人は、現実の日本には存在しないのでしょうか。

祐太郎さんと圭司さんが、静と動という風にはっきりと別れていなかったところも、良かったのだと思います。二人は似ていないところもあり、似ているところもありました。過去の出来事でつながってはいましたが、それとは関係なく、お互いに良い相棒になることができていたのだと思います。仲が良いのに少し距離感のある二人の友情の雰囲気も良かったです。第1話からのこれまでの物語がきれいにまとまった、見応えのある良い最終回でした。
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Author:カンナ
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