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「義母と娘のブルース」最終回

TBSの火曜ドラマ「義母と娘のブルース」の第10話(最終話)を見ました。

2019年の2月、商店街のパン屋「麦田ベーカリー」の前で店長の麦田章(佐藤健さん)の帰りを待っていた高校3年生の宮本みゆき (上白石萌歌さん)と友人の黒田大樹(井之脇海さん)は、麦田さんが宮本亜希子 (綾瀬はるかさん)に振られたことを知りました。僕にお世話されてくださいと差し出された麦田さんの手を見た亜希子さんは、亡き夫の良一(竹野内豊さん)のことを思い出し、それでは麦田さんに失礼だと断ったようでした。

工房に戻った麦田さんは、父親の誠(宇梶剛士さん)からの封筒を見つけました。そこには、見つかったという「レシピノート」が入っていて、一ページ目には、「レシピ1・愛を知ること」と書かれていました。

みゆきさんを第一志望の明法大学の受験の朝、大学の前でみゆきさんを送り出した亜希子さんは、「桜金属工業」に勤めていた良一さんの上司だった笠原廣之進(浅野和之さん)と喫茶店で会い、経営コンサルタント会社からの引き抜きの話を受けました。しかし、その本社は大阪にありました。迷った亜希子さんは、話を断ろうとしたのですが、その時、突然電池が切れたように倒れ込んでしまいました。

試験を終えたみゆきさんは、迎えに来た麦田さんから母親が倒れたことを教えられると、急いで病院に駆け付けました。病室で眠っている亜希子さんのそばには、下山不動産の下山和子(麻生祐未さん)と笠原さんがいました。両親を相次いで亡くしたみゆきさんは、お別ればかりのブルースはいらないと、亜希子さんとも別れることになるかもしれないことを恐れていました。

亜希子さんは過労だと説明されたみゆきさんは、こういう時にはみんな本当のことを言わないと、最初は信じようとしなかったのですが、その後、担当の医師から説明を受けたようでした。笠原さんの忘れものの書類を届けようとしたみゆきさんは、笠原さんと麦田さんが、亜希子さんの転職について話しているのを立ち聞きし、笠原さんからも直接その話を聞いたのですが、母親が自分のことを心配して大阪へ行かないということを知ったみゆきさんは、白髪が出ていた母親に、好きなことをして生きてほしいと思うようになりました。

亜希子さんは、一週間程度入院することになりました。明法大学の合格発表を見に行ったみゆきさんは、受験番号の「3150」を見つけたのですが、大樹さんには「落ちた」と報せました。そして、結果を訊く母親にも落ちたと言って、他大学の受験を続けていたのですが、退院して帰宅した亜希子さんは、明法大学から届いていた封筒を開け、みゆきさんが合格していたことを知りました。大学に連絡したところ、確かに掲示板にも番号はあり、みゆきさんの見間違いではないことが分かりました。一体なぜ不合格だったと嘘をつくのか、怪しんだ亜希子さんは、みゆきさんの考えを探るために大樹さんに会ったのですが、大樹さんも本当に知りませんでした。

みゆきさんの嘘に怒りながら、大樹さんに知らない振りをし続けてもらうことを頼んだ亜希子さんは、大学の試験会場に監督官のふりをして侵入し、みゆきさんが真面目に試験を受けず、わざと落ちていることを知りました。

笠原さんから、私が大学へ行かない後悔よりお母さんが仕事の話を蹴る後悔のほうが大きいのではないかとみゆきさんが話していたということを聞いた亜希子さんは、本当の親に対してだったならみゆきはこのような妙な気の使い方をしただろうか、それが悔しいと話していました。

その頃、亜希子さんの元部下の田口朝正(浅利陽介さん)の結婚式の会場にパンを届けに行った麦田さんは、亜希子さんを好きだった田口さんに、自分ならどうするか尋ねていました。

全ての受験が終わった後、「麦田」に就職しようかなと笑うみゆきさんに、亜希子さんは、明法大学の合格通知と入学金を支払った書類を見せました。そして、お母さんの時間をこれ以上奪いたくないのだと打ち明けたみゆきさんに、あなたを育てたのは私のエゴイズムだと、過去を話し始めました。小学3年生の時に両親を事故で亡くし、祖母に育てられたが、一人になっても生きられるようにと言い続けていた祖母も中学生の頃に亡くなり、児童養護施設に入って高校を卒業すると「三友金属」に拾ってもらったという亜希子さんは、仕事の頑張りが認められて出世をすると、仕事のことばかり考えるようになり、いつの間にか心にぽっかりと穴が開いてしまっていたのだが、その時、良一さんと出会い、心の穴を埋めたい亜希子さんと娘の母親になってくれる女性を探していた良一さんは契約して結婚することになったということでした。

亜希子さんは、父親に心配をかけまいと強がる小さいみゆき(横溝菜帆さん)を見た時、この子は私だと思った、私がほしかったものをこの子に全て与えたいと思った、あなたを育てると口では言いながら私は満たされなかった自分を育て直していた、あなたは私に利用されただけ、だから私に恩を感じる必要は何一つないのだとみゆきさんに言いました。

母親の言葉を泣きながら聴いていたみゆきさんは、お母さんバカなんじゃないの、私が笑ったら自分が笑った気になるって、私が傷つけられたら自分のことのように怒るって、自分がほしかったものを全部あげたいって、そういうの、世間じゃ愛って言うんだよ、と母親を抱きしめ、やりたいことやってよ、お母さんがすごいねって言われたらきっと私自分がすごいねって言われた気になると思う、まだ分からないけどお母さんと同じ気持ちが私の中にあると思うと伝えました。亜希子さんは、自分の子がいなくて良かった、私からは絶対あなたみたいな良い子は生まれて来ませんと泣いていました。そのような二人を、写真の愛さん(奥山佳恵さん)と良一さんが優しく見守っているという感じも、とても良かったです。

翌日、「麦田ベーカリー」の麦田店長に会いに行った亜希子さんは、麦田さんから唐突にクビを言い渡されました。亜希子さんは、驚きながらも、用意していた退職願を麦田さんに手渡しました。麦田さんは、私も頑張ってきます、と言った亜希子さんの左手首を掴んで自分のほうに引き寄せると亜希子さんの額にキスをして、俺の退職金ってところと笑い、短い間でしたがお世話されましたと頭を下げ、亜希子さんもおせわになりましたと頭を下げて別れました。  

亜希子さんは、下山不動産へ行って今間で暮らしていた部屋を引き払い、一人暮らしをするみゆきさんのために小さな部屋を借りることにしたようでした。娘が北海道の大学へ行くという矢野晴美(奥貫薫さん)とスーパーマーケットで会った亜希子さんは、矢野さんから、お互いお母さん業は卒業ねと言われました。矢野さんは、親はずっと親だけどその形は変わっていくと亜希子さんに話していました。

片付け終わった広い部屋を、亜希子さんとみゆきさんは出て行きました。公園を歩きながら、みゆきさんは、亜希子さんに好きな戦国武将を訊いていたのですが、亜希子さんが歴史ものの小説を好きなのは、今の自分の苦しみが小さなことに思えるからだということでした。みゆきさんは、アルバイト先の麦田店長に作ってもらったという名刺を、昔亜希子さんがみゆきさんにしていたように、母親に渡しました。その公園は、良一さんがみゆきさんに自転車の乗り方を教えていた公園でもあります。遠くから小さな女の子が、父親に自転車の乗り方を教えてもらっていました。行け!と言う声を聴いた亜希子さんは、決意したように、行ってらっしゃいませとみゆきさんに言い、みゆきさんも同じように返すと、行って参りますとお互いに挨拶して、それぞれの新しい道を歩き始めました。

みゆきさんは、別れがあるからこそ新しい出会いもあると思いながら、大樹さんと麦田さんが何か楽しそうに話している「麦田ベーカリー」を覗きながら通り過ぎ、角を曲がって、坂道を上って、アパートの2階の部屋に鍵を差し込み、ドアを開けました。すると、そこには駅に向かったはずの亜希子さんがいました。亜希子さんは、チケットが見当たらない、みゆきの鞄を見せてほしいと慌てていたのですが、みゆきさんは、棚の上に置かれていた亜希子さんの歴史ものの小説の間に栞のように挟まっている新幹線のチケットを見つけました。でも、みゆきさんがよく見ると、それは東京と東京を往復する?チケットでした。チケットを見た亜希子さんは「奇跡?」と不思議がり、みゆきさんは笑っていました。

脚本は森下佳子さん、演出は平川雄一朗さんでした。音楽は高見優さんと信澤宣明さん、エンディングに流れる主題歌はMISIAさんの「アイノカタチ feat.HIDE(GReeeeN)」という曲でした。

物語が完結した最終回は、このような物語だったように思います。

とても良い最終回でした。相手のことを考える優しさに血のつながりの有無は関係ないということが、亜希子さんやみゆきさんのたくさんの“小さな奇跡”の積み重ねの日々の中に、愛情深く描かれていたように思いました。

最終回では、綾瀬はるかさんの演じる亜希子さんの表情がこれまで以上に面白くなっていたような気がします。みゆきさんを演じていた横溝菜帆さんと上白石萌歌さん、大樹さんを演じていた大智さんと井之脇海さんがそれぞれ何となく似ていたというか、時間のつながりがあるように見えたところも良かったですし、竹野内豊さんの良一さんも、佐藤健さんの麦田さんも良かったですし、良いドラマだから当然のことなのかもしれませんが、「義母と娘のブルース」は、物語の内容と同じくらい、俳優さんたちが良いドラマでもありました。

ホームコメディードラマだったのだろうと思うのですが、シリアスとコメディーのバランスも良かったです。綾瀬はるかさんの演じる謎の“キャリアウーマン”の亜希子さんを中心に繰り広げられる先の読めない展開も、続きはどうなるのだろうと毎回気になる感じで、楽しかったです。

亜希子さんがいつもみゆきさんのことを、みゆきさんの亡き両親の良一さんと愛さんの写真に相談するというところも、温かい印象でした。

良一さんに託されたみゆきさんの良い母親になろうとしていた亜希子さんと、亜希子さんの良い娘になろうとしていたみゆきさんの“小さな奇跡”が散りばめられていた10年間には、ドラマでは描かれていないもっと多くの喜びも悲しみもあったのだろうと思いますが、その全て意味があると思えるようなすてきな最終回でした。見事でした。

亜希子さんやみゆきさんたちの人生は、これからも続いていきます。亜希子さんと麦田さんのことも、これで終わりではないような気がしてきました。人生には何が起こるか分かりません。少し変わった真面目過ぎる性格の“キャリアウーマン”の亜希子さんが突然小学3年生のみゆきさんの“義母”になるというこのドラマを見始めた頃には、このような連続ドラマになるとは思いませんでした。何となく物語の続きが気になって見続けるということをしているうちに、次第に面白く思えるようになったのですが、実際に、回を重ねるごとに物語の内容が面白くなっていったように思います。

最後まで楽しく見ることができて、本当に良かったです。「義母と娘のブルース」は、幸せなドラマでした。
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Author:カンナ
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